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【2021年1月更新】お金の相談室 – 40代独身フリーランス女性。年収は不安定。明るい老後のために必要な貯金額はいくら?

※この記事は2021年1月時点での最新情報に更新されています。

平均寿命が延び続け、当たり前のように人生100年時代といわれるようになった昨今ですが、フリーランスの独身女性はどのように老後に備えたらいいのでしょうか。

フリーランス独身女性が老後に必要な貯金額やお金の問題、老後資金の準備の仕方などをファイナンシャルプランナーの鈴木さや子さんに相談しました。

今回の相談者
フリーライターFさん(40代)。出版社を3社渡り歩き、退職後に独立しフリーランスになる。収入は安定していない。結婚はせず、生涯独身予定の一人暮らし。一人っ子で、両親は60代後半の年金暮らし。毎月いくら貯金すれば、明るい老後を過ごすことができるのかが最近の悩み。

40代フリーランス女性は「老後2000万円問題」をどう受け止めるべき?

Fさん:フリーランスとして働いていて、このまま独身で老後を迎えることになりそうです。独身なのでお金は自分のために使えますが、会社員と違って社会保障が手薄なので不安です。「年金だけでは老後資金が2000万円不足する」なんて話題も耳に入ってきますし…。

鈴木さん:老後2000万円問題の発端は、金融庁が公開した報告書に載っていた金額だけが世の中で一人歩きしてしま ったことがきっかけです。調査時期である2017年において、「収入が年金のみの高齢夫婦(2人)が30年間で貯蓄から生活費にまわす金額」を指しています。

あくまでモデルケースなので、すべての人に2000万円という数字があてはまるわけでもないですし、最新データではもっとこの金額は下がっているんですよ。 2019年の総務省「家計調査」から、同様に計算してみましょう。 

モデルケース
  • 家族構成:夫65歳以上、妻60歳以上の無職世帯
  • 世帯収入:年金を含めた世帯収入が1ヶ月あたり約23.8万円
  • 世帯支出:夫婦二人が生活する上で必要な金額が1ヶ月あたり約27.1万円
  • 1ヶ月あたりの収支:約23.8万円―約27.1万円= ―3.3万円

毎月、貯蓄から補填する金額は約3.3万円ですので、30年間、補填したとして総額は約1,188万円という結果になりました。 このようにデータも毎年変動しますし、老後にいくらもらっていくら使うかは人によって大きく異なるため、2000万円という数字はあまり気にしなくていいと思います。 

株式会社ライフヴェーラ代表取締役・ファイナンシャルプランナー 鈴木さや子さん

Fさん:では私のように独身40代女性のフリーランスとなると、老後資金はどのくらい貯金しておけばいいのでしょうか。

鈴木さん:基本的な考えは一緒です。老後の不安に備えるには「老後に必要なお金」と「老後に入ってくるお金」の差額で考えます。フリーランスだからいくら貯金すれば大丈夫ということではないです。

自分がどういう老後を過ごすのか、例えばこんなシートがあるので、これに自分の数字を当てはめて考えてみてください。

  1. もらえるお金 毎月( )円
  2. 老後に必要な生活費 毎月( )円
  3. 毎月不足するお金 ( )円
     )歳まで生きると仮定すると( )年
     )年× 12=( )ヶ月、毎月( )円ずつお金が不足することになります。
  4. 蓄えておくべきお金 ( )ヶ月×( )万円= 【 
  1. もらえるお金 毎月(9万)円
  2. 老後に必要な生活費 毎月(16万)円
  3. 毎月不足するお金 (16―9=7万)円
    88)歳まで生きると仮定すると(88―65=23)年
    23)年× 12 =(276)ヶ月、毎月(7万)円ずつお金が不足することになります。
  4. 蓄えておくべきお金 (276)ヶ月×(7)万円= 【1,932万円

Fさん:毎月の出費が結構な金額になりそうです。家賃が痛いですね。

鈴木さん:確かに持ち家か賃貸かで、老後の毎月の支出は大きく変わってくる可能性があります。今は賃貸に住んでいても、住居リスク(家賃)を考えて買ってしまうという手もあります。

賃貸の場合、老後の家賃負担は大きくな問題

厚生年金や国民年金以外で年金を増やす自助努力制度を活用しよう

Fさん:定年のないフリーランスなので、60歳以降も働くつもりでいますが、病気など働けなくなってしまう可能性もるので不安です。もしものときのために、保険に加入しておいた方がいいのでしょうか。

鈴木さん:働けなくなるリスクはありますが、保険で全てをまかなおうとするのは難しいと思います。保険加入は最低限にして、保険にかけるお金を抑えつつ、貯金を増やす方がいいでしょう。

Fさん:正直そこまで高収入ではなく、老後に必要な生活費はすべて貯金だけでなんとかなると思えません。かといってフリーランスなので、厚生年金に加入していた期間は短いので…。

鈴木さん:確かにフリーランスは厚生年金がないのでもらえる年金が少ないです。補う手段として「小規模企業共済」「個人型確定拠出年金(iDeCo)」「国民年金基金」「付加年金」などがあります。

Fさん:「小規模企業共済制度」とはどんな制度ですか。フリーランスでも加入できますか。

鈴木さん:小規模企業共済制度は、個人事業主や経営者の「退職金制度」とも呼ばれていて、事業をやめたときの生活資金を積み立てておく共済制度です。

中小機構(独立行政法人中小企業基盤整備機構)が提供していて、掛金月額は1,000円から7万円までの範囲内(500円単位)で自由に選べます。掛金納付期間に応じ最大で120パーセント相当額が戻ってきます。加えて、掛金が全額所得控除できるので節税になるのも大きなメリットですね。

Fさん:掛金全額を所得控除できるというのは、高い節税が期待できますね!

鈴木さん:ただし、小規模企業共済制度加入だけで安心しない方がいいと思います。

フリーランスは、厚生年金がない分、公的年金に以外で年金を増やす自助努力制度が充実していますので、ほかの制度との組み合わせの検討をおすすめしています。

Fさん:組み合わせですか?どれとどれに入ったらいいでしょうか?

鈴木さん:それでは、各制度についておさらいしておきましょう。

「国民年金基金」

老齢基礎年金に上乗せした年金を受け取れるフリーランスのための公的な制度です。いくらで運用するかは決まっていて、将来の受取金額があらかじめ決まっています。

「個人型確定拠出年金(iDeCo)」

自分で運用できるというメリットがあります。iDeCoは運用次第で受け取り金額が変わるだけでなく、一括で受け取るのか、分割で受け取るのか、何歳で受け取るのか等、受け取り方によっても、もらえる金額が変わってくるのが特徴です。(iDeCoの掛金上限は月6万8000円(フリーランスの場合)、国民年金基金に加入している場合は合わせて月6万8000円)

「付加年金」

国民年金保険料に上乗せすることで、受給する老齢基礎年金を増やすことができる年金です。付加年金は国民年金基金と同時加入ができません。iDeCoと付加年金の組み合わせは可能です。(iDeCoの掛金上限額は、付加年金と合わせて月6万8000円となるため注意)

このあたりはこちらの記事でも詳しく解説していますので、読んでみてくださいね。

独身一人っ子は両親の介護計画も視野に入れておこう

鈴木さん:老後資金を考える上で注意していただきたいのが、親の介護問題についてです。

老後に必要なお金を考えるときに、住居費などは出ていくお金をある程度算出できるかもしれませんが、親の介護にかかる費用は読めないですよね。

Fさん:そういった読めない出費に対して、どうやって計画を立てたらいいのでしょう。

鈴木さん:介護にかかる平均額は500万円くらいといわれています。ある調査で、介護にかかる年数は平均4年7ヶ月、月額費用の平均は約7.8万円という報告もあります。1ヶ月8万円かかるとすると、5年間で480万円、というのが目安です。交通費などは含まれません。

Fさん:結構な額になりますね!

鈴木さん:自分が親の介護費用を払うのか、親が払うのかにもよりますので、親が元気なうちに介護費用の準備がどれくらいあるのか聞いておけるといいですね。

フリーランスには「働き方」を選べるという特権も

フリーランスは会社員に比べて年金受給額が少ないかもしれないですが、老後のことを考えるとフリーランスの方が会社員よりも有利な点もあるんですよ。

Fさん:え!何でしょうか。

会社員は多くの場合65歳で定年を迎えて退職することになりますが、フリーランスは65歳以降も働き続けるという選択肢がありますよね。もちろん、働き続けるチャンスがあるのは会社員でも同じですが、会社員はどうしても日々の仕事に追われて、新しい可能性を模索する時間 のとりづらさがあると思います。しかしフリーランスなら、人脈を構築したり資格を取っておいたり、早めに準備をしておくこともできますよ。

Fさん:そうですね。資格や人脈、大事ですよね。

鈴木さん:親の介護についても、パソコン1台でどこでも仕事ができるフリーランスであれば、親の介護のために仕事を休んだりやめたりしなくていい可能性だってあります。それにフリーランスの場合は、増収が見込めるというメリットがあります。最近はクラウドワークスなどで仕事を獲得するチャンスも増えていますから。

Fさん:勇気が湧いてきました!

鈴木さん:iDeCoや国民年金基金に加入して老後資金を蓄えたり、仕事を頑張って増収を狙ったり、上手にお金を蓄える方法を考えてみてくださいね。

profile
鈴木さや子
株式会社ライフヴェーラ代表取締役 ファイナンシャルプランナー(CFP®)・1級FP技能士・DCプランナー1級・キャリアコンサルタント(国家資格) All About学費・教育費ガイド-毎日を笑顔で過ごすために、生活に役立つお金の情報やキャリアの考え方を、セミナーや雑誌のコラム、ブログ、Facebookなどを通じて発信。保険や金融商品などを一切販売しないFPとして活動中。
株式会社ライフヴェーラ
フリーナンスの『あんしん補償プラス』
ケガや病気で働けなくなった時に、あらかじめ設定した「受け取りたい月額」を1年間お支払いする所得補償制度。医師の診断は不要。24時間・365日、レジャーや旅行、さらに天災(地震・噴火・津波)などによるケガでも保険金が支払われます。フリーナンスAWS協会加入で個人で入るより60%も安く入れます。 https://freenance.net/shotoku

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