42円の案件から始まり、月数十万円稼げるようになるまで。クラウドソーシングで良案件を獲得するための7箇条とは

フリーランスのライターやエンジニアの方の中には、クラウドソーシングを利用したことがある、利用を検討したことがあるという方は多いのではないでしょうか?

しかしクラウドソーシングは「単価が安い」、「良い仕事がない」など、否定的な声も聞かれますよね。が、私のようにクラウドソーシングのおかげでフリーランスのライターとして生活している人間がいるのも事実です。

今回は私の実体験を元に、フリーランスがクラウドソーシングを使いこなすためのノウハウをお伝えします。

profile
文/恵良 信:12年のSIer勤務を経て、ITエンジニア・ライターとして独立。システムエンジニアの経験を活かして、「難しいことをわかりやすく説明すること」が得意。ITをメインに、不動産、投資など幅広く執筆。FREENANCE MAGではフリーランスに役立つ情報を分野を問わず発信中。

システムエンジニアで年収500万円だった私が、ある日突然「収入0円」に

本題に入る前に、少し私の経歴についてお話をさせていただきます。

私は新卒入社で大手SI企業にシステムエンジニアとして入社しました。ボーナスが年間5ヵ月分以上出ていたことや残業も多かったことから、入社5年目には年収500万円程度まで上がりました。

しかしある日突然、体調を崩したことがきっかけで、収入が途絶えてしまったのです。会社員の場合は傷病手当金があるため生活はできましたが、療養生活はあまりうまくいかず、傷病手当金の給付期限1年6ヵ月は過ぎ、収入は0円となりました。「年収500万円から、収入が0円に」。恐ろしい現実ですが、本当に起こった出来事です。

会社員からフリーランスに。最初にしたことは「クラウドソーシング」の活用

結局、私はその職場で働き続けることは無理だろうと医師に退職を勧められ、フリーランスという道を選びました。

残念ながら「フリーランスになって稼ぐぞ!」と、意気揚々とフリーランスになったわけではなく、止むを得ずフリーランスになった・・・という感じでした。

フリーランスになって私が最初にしたことは、クラウドソーシングでクライアントを探すことでした。特に準備もないままフリーランスになった私にはこれといったクライアントはいなかったため、どうしていいかからない中でたどり着いたのがクラウドソーシングという手段だったのです。

初めて受注した仕事は「42円」

初めて請けた仕事は、いわゆる「タスク形式」と呼ばれるもので、誰でもできそうな簡単な作業をこなす仕事のことです。初めての仕事は「日記を300文字で書いて下さい」でした。このことは、今でも忘れません。私が書いた文章が初めてお金になった瞬間です。ちなみに報酬は……42円です。

そう、42円から、私のライター生活は始まりました。42円というと、報酬が銀行に振り込まれれば、振込手数料でむしろマイナスになってしまうレベルです。

数ヶ月後、42円から月に20万円稼げるように

しかしこの42円を皮切りに、120円、300円、98円とタスク形式の仕事をコツコツこなして「実績と信頼」を積み重ねました。タスク形式の仕事を10〜20件くらいこなしたあと、クライアントと直接契約を結んで仕事を手に入れたこともありました。

月に20万円程度稼げるように(とりあえずこれで食べていけるように)なるまでには、数か月かからなかったと記憶しています。ただ私は体があまり強くないので、このくらいの収入でキープしていますが、本気でクラウドソーシングを使えば、もっと大きな収入を狙えると思っています。

<クラウドソーシングを使いこなすための7箇条>

今は直接契約の仕事が大半を占めていますが、クラウドソーシングは今でも時々使っています。これからクラウドソーシングを使われる方のために、クラウドソーシングを使いこなすための7箇条をお伝えしましょう。

その1:最低単価を決めよう

クラウドソーシングにせよ、直接契約の仕事にせよ、自分が請ける最低単価をまずは設定することをおすすめします。私の場合、ライターを始めた当初は「1文字0.8円」を最低単価としていました。

MEMO

例えばライターの場合、1時間に1,000文字書けるのであれば、1文字0.8円×1,000文字=時給800円。時給1,500円欲しいならば、1文字1.5円×1,000文字=時給1,500円となります。

欲しい時給と自分のスキルから、最低単価を決めてみましょう。

この最低時給を決めておかないと、良い条件の仕事が請けられないことも。最低単価を下回るような悪条件の仕事に追われている状況下で、良い条件の仕事が舞い込んできても請けられない可能性があるからです。仕事がなくて困っている時でも、最低単価は死守すべきだと思います。

そしてこの最低単価を1文字0.8円→1円→1.2円→1.5円と徐々に上げていくことで、より自分の成長に繋がる仕事をこなせるようになります。

価格交渉を恐れることはありません。もし価格交渉をした結果、仕事が受注できなくなるのであれば、そのクライアントとは付き合いが続いたとしても、いつか辛い思いをしてしまうでしょう。報酬を上げてもらうことは、より良い成果物や高い質の仕事をしていくために重要なことです。

その2:継続案件を獲得するために、仕事に付加価値を付けよう

クライアントは私たちが提供する成果物だけに報酬を支払うわけではありません。

正確には、私たちがクライアントに成果物などを通して与える「付加価値」にお金を支払うのだと考えています。

求められる成果物を納品するだけでなく、より質の高い成果物、例えばSEOにより有利になる、エンドクライアントが喜ぶなど、何らかの付加価値をつけることを意識することが重要だと思います。

この積み重ねがあれば、継続案件の依頼や他の仕事を発注してもらえるようになります。

その3:プロフィールを充実させよう〜特に1行目が大切!

クラウドソーシングには「スカウト」という受注方式もあります。クライアントが私たちのプロフィールを見て、「この人に仕事をお願いしてみよう」と考えて仕事を依頼されることです。

クラウドソーシングのプロフィールは文字数制限いっぱいになるほど、あなたの強みや得意なことなどを書くべき。ライターであれば、執筆できるジャンル、これまでの実績などはもちろん、仕事への姿勢や考え方など、書けることはたくさんあるはずです。

特にプロフィールの1行目は、クライアントが最初に目にするところですので、練りに練った文章を考えてみて下さい。ちなみに私のプロフィールを抜粋してみました。

MEMO
●コンテンツ設計、SEOライティング、記事構成(アウトライン)作成、執筆まで一気通貫で対応いたします。インタビュー記事も執筆いたします。

【取引実績】プロフィール最下部をご覧下さい

【得意分野とSEO】IT・情報システム関連記事

・ネットワーク、インフラなどの機器、専門技術の解説(初心者向け含む)・プログラミング言語、IT関連技術解説・PC周辺機器などの販売支援・IT業界動向の考察・IT用語集編纂など

上記のように、自分にできることを1行目に書き、実績などは下にまとめることで、通読してもらいやすくなります。そして文字数制限いっぱいの1,000字ほどのプロフィールにしています。

プロフィールは実績を積んだり、得意分野ができてきたりしたら、どんどん更新しましょう。プロフィールがずっと同じでいることは、クライアントから見て成長していないライター、もう活動していないライターだと思われてしまいかねません。

その4:提案文・応募文の書き方を工夫しよう

クラウドソーシングでは、クライアントが募集している案件に対して「提案」や「応募」という形でコンタクトをとります。クライアントはそれを見て、採用するフリーランスを決めるというのが一般的な流れです。

提案文・応募文は1つずつ丁寧に作り込むことがとても重要。特に、ポイントは次の2つです。

MEMO
・なぜその案件に応募したいと思ったのか(志望動機)

・なぜ自分はその案件に適しているのか(実績や経験)

この2点がしっかりしていないと、クライアントの目にはとまりません。いかにこれらをうまく書くかが、案件ゲットのカギになるでしょう。

その5:とがった専門性を持ったジェネラリストになろう

主にクラウドソーシングを使ったライター業に言えることですが、「専門性」があると強いです。

私はITライターと名乗れるほど、ITに関しては色々な記事を書かせていただいています。

ただし専門性が高いことで、「他の分野の執筆には弱い?」と誤解されがちです。よって、専門性を武器にしながら、専門外の分野の執筆もできるように勉強することが大切です。

私はITのほかに、投資や不動産、医療、ライフスタイルなど色々な記事を書いてきました。専門性を持ちながらも、ジェネラリストとして活動できると理想です。

その6:クライアントを安心させるコツを身につけよう

クラウドソーシングにおいて、ほとんどのクライアントはフリーランスと顔を合わせず、お互いの連絡先も素性も知らないまま契約します。そのためクライアントは常に不安を抱えていると考えておきましょう。その不安を解消してあげられれば、案件獲得や継続案件に繋がりやすくなります。

クライアントの不安を取り除くコツは4つあります。

MEMO
1:メッセージやメールにはできる限りすぐに返信すること

2:すぐに返信できなくても、一言「後ほど折り返します」と簡単でも良いのでメッセージを送ること

3:納期当日の納品の場合、前日に「明日の納期には間に合います」など進捗報告すること

4:提案文・応募文に「報酬と納期について了承しました」と一言入れること

これらがきちんとできれば、クライアントとのコミュニケーションもスムーズになるでしょう。

その7:案件を探し続けよう

クラウドソーシングでひとつの案件を仕上げてから次の案件を探す、というのはフリーランスとしては心もとないです。フリーランスはできるだけ多くのクライアントを持っていることが重要です。

そのためにも、「仕事をしながら、次の案件も並行して探す」ことを意識しましょう。

クラウドソーシングには単価の低い案件もありますが、登録企業数が多いので、あなたにピッタリの案件もあるはずです。あきらめずに案件を探しながら、今の仕事にも全力を傾けることが重要です。

ちなみに私は、会社員時代と比較すると年収は減ってはしまいましたが、働く場所が自由で、家族との時間も確保できるフリーランスという働き方に幸せを感じています。

フリーランスになりたいけれど、仕事を獲得できるか不安という方に、この記事がお役に立てば嬉しいです。