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薬機法に罰金が!?ライター・アフィリエイターも知っておくべきポイントを解説【薬事法管理者が監修】

FREENANCE 薬機法

フリーランスのライターとして、健康食品や化粧品の広告ライティング案件を請け負っている方も多いでしょう。2021年(令和3年)8月1日より施行された薬機法(旧薬事法)の改正では、違反事例に対して課徴金が課される制度が導入されました。内容を理解していなければ、あなたも違反の対象者となってしまうかもしれません。そこでこの記事では、薬機法とはどのようなものかに加え、改正により変わった点や、違反しないために知っておくべきことを解説していきます。

薬機法とは?

薬機法とは、「医薬品医療機器等法」を省略した呼び方で、正式名称は「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」です。この法律の目的は以下の4つです。

  • 医薬品等の品質や有効性、安全性を確保
  • 薬品等の使用による、保健衛生上の危害の発生と拡大防止のために必要な規制を行う
  • 指定薬物の規制に関する措置を講じる
  • 医療上必要性が高い医薬品・医療機器・再生医療品の研究開発促進のために必要な措置を講ずる

「医薬品等」は、医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器及び再生医療等製品を指します。

簡単にいうと、「薬」と「薬でないもの」を明確にし、安心して医薬品等が使えるようにするための法律です。ドラッグストアになにげなく並んでいる商品も一つひとつ、この法律にのっとって、医薬品や医薬部外品、化粧品などに分類されています。

※参照:厚生労働省 医薬品・医療機器

薬機法により広告も規制されている

薬機法は、「薬」と「薬でないもの」を明確にするための法律なので、「薬でないもの」を「薬」のように宣伝した場合は法律違反となります。もし、製品情報が正確に伝えられず、ある種の成分などが誤用されたとすれば、健康被害の発生や適切な医療の機会を逃す結果になりかねません。そのため、医薬品等の広告規制として、以下のようなルールが定められています。

虚偽・誇大広告の禁止(法第66条)
医薬品等の名称、製造方法、効能・効果、性能に関して、虚偽・誇大な記事の広告・記述・流布を禁止

特定疾病用医薬品等の広告の制限(法第67条)
医師等の指導下で使用されるべき、がん等の特定疾病用の医薬品等に関して、医薬関係者以外の一般人を対象とする広告を制限

未承認医薬品等の広告の禁止(法第68条)
未承認医薬品等の名称、製造方法、効能・効果、性能に関する広告の禁止

これらに違反すると、場合によっては懲役や罰金刑が科されることもある、厳格なルールです。加えて、「広告の該当性」や「適正広告基準」といった規制も実施されており、虚偽誇大広告や承認前広告も禁じられています。

例えば、「○○が予防できる」「○○が治る」など、医薬品でしか認められていない効能・効果を、医薬品ではないものでうたうことはできませんし、宣伝や広告を見た人が医薬品だと誤認するような表現・表記は認められていません

一部改正により「課徴金制度」導入

2019年(令和元年)12月4日、薬機法の一部が改正されました。その目的は以下の通りです。

「国民のニーズに応える優れた医薬品、医療機器等をより安全・迅速・効率的に提供するとともに、住み慣れた地域で患者が安心して医薬品を使うことができる環境を整備するため」

簡単にいうと、もっと安心して医薬品が使える環境を整えるため、法律の内容と規制の幅を広げるということです。この改正により、「信頼確保のための法令順守体制」がさらに整備され、2021年8月より、「課徴金制度」が導入されることになりました。

課徴金制度とは?

課徴金制度とは、法第66条「虚偽・誇大広告の禁止」に基づき、規制に違反し不当な利益を得た企業に対して、その収益を取り上げる制度です。従来の第66条では、逮捕されない限り、罰金は科されませんでした。しかし、本制度の導入後は、逮捕はされなくても課徴金が課せられることがあります

この課徴金命令は、第75条の2「課徴金納付命令」で、「百分の四・五を乗じて得た額に相当する額の課徴金を国庫に納付する」(4.5%に相当する額)とあります。売上高に応じての額となり、1億円の売上なら450万円が課される可能性があるというわけです。

改正前は、個人・法人どちらも、虚偽・誇大広告(66条違反)に違反した場合の罰金額は、最高200万円だったことを考えると、かなり厳しい措置がとられるようになったことがわかります。

薬機法と近しい距離のある法律「景表法」(正式名称:不当景品類及び不当表示防止法)の課徴金額が売上高3%なので、今回改正された薬機法の取り締まりは、それを上回ることになりました。

※参照:厚生労働省 課徴金制度の導入について
※参照:消費者庁 景品表示法

フリーランスも注意が必要!

課徴金制度は、フリーランスのライターにも大きく関係してきます。第66条や第68条の文言を確認してみてください。

虚偽・誇大広告等の禁止(法第66条)
「何人も、医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器又は再生医療等製品の名称、製造方法、効能、効果又は性能に関して、明示的であると暗示的であるとを問わず、虚偽又は誇大な記事を広告し、記述し、又は流布してはならない」

承認前医薬品等の広告の禁止(法第68条)
「何人も、医薬品若しくは医療機器又は再生医療等製品であって、まだ承認又は認証を受けていないものについて、その名称、製造方法、効能、効果又は性能に関する広告をしてはならない」

「何人も」=「誰でも」とあるため、企業だけに責任が問われるわけではないということです。販売している業者はもちろん、広告代理店・制作会社・アフィリエイター・広告を掲載したメディア・執筆を担当したフリーランスのライターを含め、薬機法に違反している商品に関わったすべての人が処罰対象になり得ます。

※参照:厚生労働省 医薬品等の広告規制について

薬機法に違反しないために

薬機法の改正により、関係する人すべてが「知らなかった」では済まされなくなりました。特に、今までなにげなく「仕事を受注していた」「サイトを運営していた」というフリーランスの方は注意が必要です。薬機法に違反しないよう、以下を確認してみてください。

扱う情報に責任感を持つ

たとえ「依頼されて書いただけ」であっても、その情報は多くの人に伝わるという責任感を持ってください。もし、間違った情報や誤解を招く表現で書くと、読者にも不正確な情報が伝わります。場合によっては、健康被害につながるかもしれません。

薬機法に関係する内容でないとしても、これは同様です。情報伝達の一端を担っているという意識が、薬機法違反をしないことにつながる、基本的な取り組みとなります。

薬機法を念頭におき確認をする

薬機法は、信頼できる医薬品を明らかにするための法律で、使える表現や使えない表現、法整備の理解、景表法も含めた実践的な理解など、専門的な判断知識が必要です。薬機法に関する知識を持っていることを証明のひとつとして、「薬事法管理者認定資格」も定められています。

※参照:薬事法有識者会議 資格試験概要

薬機法を完全に理解し、判断するのは難しいかもしれませんが、伝える情報に責任感を持って、「薬機法による表現や広告の規制がある」ということを念頭に置くことが大切です。

特に、化粧品やサプリメント・健康食品・美容機器などに関するお仕事には注意してください。どこにどのような情報が掲載されるのかをよく確認し、不安に感じたときは、依頼者やクライアントに問い合わせましょう。

機能性表示食品や医薬部外品、特定保健用食品など、効果・効能をしっかりと証明できるものであれば、その旨の説明を受けられますし、薬事法管理者や専門家によるチェックがあるかなど、公開までの過程を確認してみるのもひとつの方法です。

加えて、薬機法を知っている・意識しているアピールができれば、薬機法違反を避けることにもつながるでしょう。もし不安に感じた場合には、薬機法に関する専門機関に問い合わせてみてください。

まとめ

薬機法は、医薬品の品質を守り、国民の健康を守るための法律です。薬機法の改正による「課徴金制度」は、フリーランスにも関係があることを理解しておくべきです。自分の書く文章や、取り扱う情報一つひとつに責任感を持ち法律を遵守する意識を大切にすること。そしてなんでも安請け合いせず、請け負う仕事を取捨選択していくことも、自身を守ることにつながるでしょう。

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