コロナの影響でコワーキングスペースはどうなる?利用者は増加中?感染対策もリサーチ

新型コロナウイルスの影響でフリーランスも会社員も「働き方」が大きく変化する中、コワーキングスペースにはどんな影響があったのでしょうか?
また、withコロナの今、気になるのはコワーキングスペースの「感染対策」。実際にコワーキングスペースの運営を行っている筆者が、自らの店舗運営の体験談とあわせて、大手コワーキングスペースの感染対策についても調べて書いてみました。

profile
大西孝之/株式会社自由区域代表取締役。クリエイティブディレクター・コピーライター。2017年にデザイナーの妻と共に「自由区域」という屋号で個人事業主として独立。2018年に総武線「西千葉」駅にコワーキングスペース自由区域を開設。17席程度のコワーキングスペースと最大12名が座れる貸会議室を運営しながら、広告制作を行っている。

新型コロナウィルスの影響でコワーキングスペースのニーズはどうなった?

まずは参考までに、私が運営しているコワーキングスペース『自由区域』のお話をしますね。

・所在地:千葉県千葉市(最寄り駅:総武線「西千葉」駅)
・座席数:コワーキングスペース/17席 貸会議室/最大12名着席
・料金:ドロップイン(2時間まで):600円(学割400円)

それほど広くないスペースでこじんまり運営を行っているコワーキングスペースですが、それでも新型コロナウイルスの影響はありました。まず、緊急事態宣言中は約1か月半、お店を開けることができませんでした。そして緊急事態宣言が解除された5月25日以降、徐々に以下のような変化が出てきました。

1:新規のお客さまが増え始める

「テレワーク」や「働き方の変化」という言葉が増えてきて、そういった新しい言葉の増加に歩調を合わせるように、コワーキングスペースにも新規のお客さまが増え始めました。

2:単発ではなく月額利用のニーズが増える

コロナ禍以前は、ドロップイン(1日利用)のお客さまが多かったのですが、自粛明けから月額利用を希望するお客さまが増えました(コロナ以前に比べて約3倍増)。毎日のように来店してくださるお客様も多くなっています。

コワーキングスペースを利用するフリーランスが増加した理由は?

リモートワークになったものの、自宅では仕事がしづらいという会社員がコワーキングスペースを利用するようになった、ということは理解できます。しかし、意外にもフリーランスの利用者も増加傾向にあります。何人かのフリーランスに話を聞いたところ、主に下記のような理由からフリーランスの利用者が増えていると思われます。

・外出自粛するようになり、自宅に家族がいることが普通になったため、自宅で仕事がしづらくなった。


・友人や家族と外を出歩く頻度が少なくなり、仕事をする環境を変えたくなった(リフレッシュ、ストレス解消)。


・オンライン会議が増えたが、自宅だと家族や背景が映り込んでしまう。

加えて、以前は打合せなどでクライアント企業を訪問することも多かったのが、オンライン会議が主流になったことで移動の必要がなくなったことも関係しているように感じます。移動がなくなれば、一か所に腰を落ち着けて仕事ができます。それなら、自宅よりも居心地のよさそうなコワーキングを……と考える方も増えているのではないでしょうか。

いずれにしても、新しい働き方が定着するにつれて、コワーキングスペースの存在感が増していることは事実だと思います。今後も、さまざまな業種・業態の人から、多くのニーズが生まれるようになるのではないでしょうか。

コワーキングスペースの感染対策は?

コロナ禍の中、コワーキングスペースの運営者がもっとも気を配っているのは、「自分のお店で感染者を出さないこと」です。もちろん、利用する側にとっても気になるポイントですから、感染対策は徹底して行っている店舗は多いのではないでしょうか。具体的な感染対策としては、以下がメインになります。

・換気
・清掃
・消毒
・飛沫対策
・ソーシャルディスタンス
・来店者の体調確認(検温)

そして、そういった対策をしていることを店内に掲示したり、WEBサイトで告知することも重要な対策のひとつです。

さらに、他のコワーキングスペースがどのような対策をしているのか調べてみました。

大手2社のコワーキングスペースの感染対策をリサーチ

「avex EYE」は混雑度を映像解析で可視化

大手エンタテインメント企業・エイベックスのグループ会社が運営するコワーキングスペース「avex EYE」では、カメラ映像からリアルタイムに混雑状況を可視化するシステムを導入しています。施設内に設置した複数台のネットワークカメラの映像をリアルタイムに解析、施設の混雑状況を可視化します。
このほかにも、サーマルカメラと連動して利用者の体温を測定したり、マスク着用の有無を検知したりといった施策も検討中とのことです。

fabbit」は感染報告フォームを設置

コワーキングスペースをはじめ、レンタルオフィスや貸会議室を多角的に運営している「fabbit」。

fabbitではHP上に会員向けの「新型コロナウィルス感染症対策ページ」を開設し、その中に「感染報告フォーム」を設置。fabbitの会員が万が一感染した場合に、迅速な対応をできるよう準備しています。

fabbit」公式サイトより

実際に、fabbitの担当の方にも話を聞いてみました。
「新型コロナウイルス感染症にり患したときの報告フォームをご用意し、万一の事態に備えています。それ以外にも、マスク着用の必須化・手指アルコール消毒・検温・ソーシャルディスタンスの確保・換気・定期的な消毒清掃など通常の感染対策も徹底しています。今後も引き続き利用者の皆様にご理解・協力いただき、利用者様の安心安全を第一に考え、対策を徹底していく方針です」

まとめ

新型コロナウィルスの影響によって多くの人の働き方が変化し、その変化の中で、コワーキングスペースが必要なものに変わっていっていることは間違いないでしょう。きっとこれからのwithコロナの時代、コワーキングスペースは多くの人にとって「なくてはならないもの」になっていく、という手ごたえがあります。だからこそ、多くのコワーキングスペース運営者は、感染対策をしっかりとしてお客さまを迎えていると思います!