【実例付】仕事を獲得したいフリーランスが知っておきたい、仕事を受注・拡大する営業における3つのポイント

どのような業種のフリーランスであっても、一度はぶつかるであろう壁が「仕事獲得・拡大のための営業」ではないでしょうか。

今回の記事では、フリーランスを目指している方や、フリーランスとしてこれからさらに受注を拡大していきたい人に向けて、営業についての基礎的な考え方について、実例と共に説明します。

profile
文/大堀悟:株式会社リバ邸役員。29歳で都内の料亭を退職し出張料理人として独立。自身のブログにて出張料理の集客、飲食メディアでのコラム執筆、レシピ記事の執筆など、料理×webの複業を行う。

仕事=クライアントの問題解決or満足度向上

クライアントに限らずですが、人が何かにお金を支払う際にはどちらか2つの理由があります。

  • 満足度向上
  • 不満解消

今よりさらに事業を成長させたい、効果的にアプローチを仕掛けていきたいなど、現状の事業を成長させたい場合が「満足度向上」。業務の改善などで、手間や出費を削減させたい場合が「不満解消」です。

クライアントから仕事を発注してもらうということは、先方には「お金をかけて外注してでも達成したい目的がある」ということです。つまり、必要になるのは、クライアントの目的・意図を汲み取った提案です。

そんな提案をする上で、大切にしたい3つのポイントがあります。

①「商品」ではなく「未来」を提案する

実際に目の前にいるクライアントに対して、どのように仕事の提案をしていけばいいのでしょうか。今回は「ドリルを売るには穴を売れ」という言葉を例にご紹介させていただきます。

「ドリルを売るには穴を売れ」とは、経営コンサルティング会社「ストラテジー&タクティクス株式会社」代表取締役社長の佐藤義典氏が出版した著書のタイトルです。

※出典:amazon
https://www.amazon.co.jp/%E3%83%89%E3%83%AA%E3%83%AB%E3%82%92%E5%A3%B2%E3%82%8B%E3%81%AB%E3%81%AF%E7%A9%B4%E3%82%92%E5%A3%B2%E3%82%8C-%E4%BD%90%E8%97%A4-%E7%BE%A9%E5%85%B8/dp/4413036239

仮に、あなたがホームセンターの販売スタッフだったとします。お客様が来店されて、「ドリルがほしい」と言われた際にそのままドリルを紹介してしまったのなら、手段を売っているだけの状態です。

しかし、ドリルがほしいとおっしゃったお客様が本当にほしいのは、ドリル(商品)ではなく、素材に穴を開けてDIYが完了した未来ですので、お客様が本当に求めている未来についてお伺いすることが必要です。

MEMO
商品や提供できるサービスの内容ではなく、商品の購入やサービスの依頼を通して得られる未来をお伝えするのが「提案」

②ほしいと言っている商品は、本当にクライアントのほしい未来につながるとは限らない

お客様は「DIYで穴を開けたい」と考えた時点ですぐにドリルという手段を思い浮かべたかもしれませんが、ドリル以外にも自宅でのDIYをスムーズに行う手段はたくさんあります。

また、1回きりのDIYのためにドリルを購入するつもりだったのであれば、レンタルでドリルを貸し出して、今後も継続してDIYのときだけレンタルを利用してくださる継続顧客になる可能性もあります。

このように、お客様がほしいと言っている商品が、お客様がほしいと思っている未来に直結するかどうかをまずお伺いし、適切にアプローチするのが営業においての重要なポイントです。

MEMO
クライアントの目的を達成するために本当に必要なものは何かを考える

③継続して仕事をもらえるかどうかは「あなたじゃないと」と思っていただけるかどうか

また、お客様との話の中でもしかしたらドリルとは関係のない話になっていくこともあるかもしれません。

  • 自宅で飼っている犬の話
  • 平日のお仕事の話
  • 自宅のリビングに置いてあるものの話

このような話も一見商品の販売に関係ないように見えますが、「あなた」が販売員であることが強みにつながることもあります。一度販売した商品やお話を元に、次回にご来店なさったときには「あなた」としかできない話があるはずです。以前つくったキッチンのDIY棚と同様に次はお風呂場に棚をつける相談をされるかもしれませんし、犬小屋をご自身で作ってみたいとおっしゃるかもしれません。

これらは、知識や経験で代替できるものではなく、人間関係の中でできるものなので「あなた」である必要があるのです。

MEMO
継続して依頼をいただくためには「あなたじゃないと」把握できない部分を作る
「誰にでもできる仕事」を抜け出すために必要なのは技術だけではない

【実例】ランディングページを作ってほしいという依頼がオウンドメディア制作に変更、依頼金額が2倍に。

ここまでフリーランスとしての案件営業・提案についての考え方についてご説明させていただきました。それでは実際に「クライアントがほしいと言っているものがほしい未来だとは限らない」という内容で、業務依頼が変更して拡大した実例をご紹介します。

依頼内容:有料会員サービス獲得のための簡単なランディングページ(LP)を作ってほしい

依頼料金:5万円〜10万円

依頼主情報:都内に実店舗を持つコミュニティスペース・カフェ。今後、カフェ営業時間が終了した後に講師の方をお招きしてセミナー勉強会を展開する予定なので、ランディングページを作成して広く周知できる体制を整えたい。

こちらのクライアントの要望では、既存のお客様にお伝えするオフラインだけの営業ではなく、今後、SNSや自店HPなどを通じたオンラインでも集客を展開されていきたいとのことでした。

一見、サービスに沿ったランディングページを作成してほしいという依頼は妥当な内容に感じられるかもしれません。しかし、クライアントへのヒアリングを進めて行く中で、セミナー講師を担当される方が、これまでセミナーに関する内容のメールマガジンを1年以上毎日配信されていたということがわかりました。

この段階で、セミナーへの参加を検討される方 に、セミナー内容を分かりやすく伝えて、参加意欲を促せるような無料コンテンツを配信する方針に切り替わりました。

これまでのメールマガジンを内容毎にカテゴリーを分けたサイトを作り、そのサイトの全てのコンテンツに無料説明会の募集ページを掲載することに。結果として、セミナーのランディングページ制作の依頼はオウンドメディア立ち上げとコンテンツ制作に変更。5〜10万円の予算で依頼された案件でしたが、サイトとコンテンツの制作込で35万円の案件受注に至りました。

仕事を獲得したいフリーランスにオススメの業務を獲得・拡大するための3つの営業方法と考え方

いくつかのチェックポイントと事例と共に、フリーランスの方が業務を受注するために必要な考え方についてご説明致しました。

「フリーランス」というくくりは「会社員」と同じように多様化しています。
しかし、仕事をいただくということの原点は「相手の利益を考え、自分ができることで役に立つ」ということに違いはありません。もしいま、仕事の受注に関して停滞感を感じているフリーランスの方がいらっしゃいましたら、上記の内容を参考にされてみるのはいかがでしょうか。

最後に、改めまして営業についての3つのポイントをまとめますので、ぜひ参考にして頂けると幸いです。

仕事=クライアントの問題解決or満足度向上

①「商品」ではなく「未来」を提案する
②ほしいと言っている商品は本当にクライアントのほしい未来につながるとは限らない
③継続して仕事を頂けるかどうかは「あなたじゃないと」と思っていただけるかどうか