国家資格の取得でセルフブランディングに成功。グラビアアイドル西原愛夏さんの〝ポジティブ思考〟

成功者に貧乏時代に食べていた「貧乏メシ」について聞きながら、当時の思い出やブレイクのきっかけ、仕事の成功術などを聞くこの企画。

第三回目のゲストは、TVやイベント等で活躍中のグラビアアイドルにして、現役歯科衛生士でもある西原愛夏さん。お金のない頃からよく通っていたというお気に入りのお店で、二つの仕事を両立する理由や目標達成術などを聞いてみました。

グラビアアイドルだからこそ低カロリーの貧乏メシ!

フリーナンス

この加賀屋さん(神楽坂店)には、西原さんがお金のない頃からよく足を運んでいたそうですね。
私は高校在学中にアイドルを始めたんですが、高校卒業後はアイドルを一度やめて歯科衛生士の専門学校に3年間通ったんです。でも20歳になったのを機に、親からの仕送りがストップしてお財布が厳しくなって。その頃によく、ここに飲みにきていました。

西原さん

フリーナンス

仕送りなしの学生生活、きついですね。
そうですね。勉強が忙しいからバイトをする暇もなかったので、貯金を切り崩しながら生活をしていました……。そんなときに知り合いに「安くて美味しいよ!」と紹介してもらったのがこのお店です。すっかり気に入ったので、今でもたまに通っています。

西原さん

フリーナンス

どんなところが気に入ったんですか?
隣に座ったお客さんと仲良くなったり、みんなで乾杯したり、すごくあたたかいお店です。料理はリーズナブルなのにとっても美味しいし、しかもヘルシーなものも多いんですよ。

西原さん

フリーナンス

お気に入りのメニューは?
板わさやたこぶつ、馬刺しなんかをよく注文します。あとは野菜系のメニューもお気に入りです。

西原さん

この日に出していただいたのは、板わさ(450円)スパゲティサラダ(400円)スティックカリフラワー(400円)※全て税抜

フリーナンス

ヘルシーさを重視するところが、アイドルっぽいですね(笑)。
お金がない時代は安さも重要でしたが、体型維持のためにはカロリーにも気をつけないと。グラビアアイドルは、痩せすぎもよくないんです。だから食べないダイエットはダメで、栄養のバランスをとりつつきちんと食べて痩せないと、魅力的な身体づくりができません。

西原さん

フリーナンス

芸能界=華やかな世界というイメージがあったので、西原さんがそういう貧乏時代を経ているというのは少し意外でした。
グラビアアイドルって、本当に厳しい世界なんです。売れてる人は一握りで、ほとんどのアイドルはOLさんのお給料より収入が少ないと思います。私も駆け出しの頃は、真冬の撮影会で何時間も水着姿で撮影して、ギャラが数千円ということがありました。

西原さん

フリーナンス

その過酷さでそのギャラはきついですね……。
でも、そうやって少しずつ人前に出る機会を増やすことで知名度を上げられるので、「今の苦労は未来への投資!」と思って歯を食いしばりました。

西原さん

フリーナンス

なるほど!では話をご飯に戻して、西原さんは自炊はしますか?
もちろん。節約の基本ですよね。ちなみに自炊するときにも、できるだけ低カロリーのレシピを考えて作っていました。

西原さん

フリーナンス

おすすめのレシピを教えて欲しいです!
勝手に「デトックススープ」と名づけた野菜スープです(笑)。業務用スーパーで、玉ねぎやキャベツ、ピーマン、トマト缶、鶏ささみなどを大量に買い込んで煮込むだけ。ポイントは、最後に春雨を入れてお腹を膨らませること!1週間くらい、この野菜スープを食べ続けるだけで2kgくらい落ちていましたよ。

西原さん

ジャンルが全く違っても、興味のあることは全部やってみる

フリーナンス

そもそも、西原さんがアイドルになったきっかけって何だったんですか?
好きだったテレビ番組の影響で、「私もこんな風にテレビに出たい!」と思うようになったんです。小学校の卒業文集には「アイドルになりたい」と書いていました。そして中学生のときに母親と東京に来たときに、竹下通りを歩いていたらスカウトされて……。

西原さん

竹下通りを歩いていたらスカウト=王道コースですね!

フリーナンス

芸能界に入ることは、ご両親から反対されなかったんですか?
最初は反対されました。でも、子どもの頃から憧れていた仕事だったので、真剣に「やりたい!」と説得して。中学卒業と同時に上京して、全寮制の高校に通いながらアイドルとしてデビューしました。

西原さん

フリーナンス

そして高校を卒業して本格的にアイドルに!と思いきや、西原さんは高校卒業後に歯科衛生士の専門学校に通うんですね。
はい。高校卒業後はアイドル活動を休んで、歯科衛生士を目指すことにしました。3年間、専門学校で学んで、その後に国家資格を取得しました。

西原さん

フリーナンス

なぜ、歯科衛生士を目指そうと?
父親が歯科医をしているので、その影響が大きいですね。専門学校のオープンキャンパスに行ったとき、父が働いている姿を思い出して「この仕事をしたい!」と強く思ったんです。ただ、歯科衛生士の資格を取得しても、アイドルを再開することは最初から決めていました。

西原さん

フリーナンス

いざというときのために、資格は取っておこうと?
いえ、アイドルで食べれなくなったときの保険として資格を取っておこう……という考えではなかったですね。「両方やってみたい!」と本気で思っただけです。たとえそれがアイドルと歯科衛生士という全く違う領域の仕事でも。昔からそうなんですが、私は本気でやりたいことは全部やってみるタイプなんです。

西原さん

国家資格を生かし、SNSを使ったセルフブランディングを実践

フリーナンス

現在はアイドル活動と歯科衛生士の仕事を両方している、パラレルキャリアなわけですね。貧乏生活からは脱出できたのでしょうか?
はい。歯科衛生士としての仕事で定期的な収入をもらえるようになったことも大きいのですが、それ以上に、歯科衛生士という肩書きがあることでアイドルの仕事が増えたことが大きかったですね。

西原さん

フリーナンス

歯科関係のお仕事が増えたということですか?
いえ、今グラビアアイドル界は戦国時代といいますか、とんでもない人数のグラビアアイドルがいるんです。若くて可愛いライバルがたくさんいるので、普通にしていても全く目立たない。そんな中で、私には“国家資格”という武器があると気づきました。歯科助手をしながらアイドルをしている子はいるかもしれませんが、国家資格である歯科衛生士とアイドルを両立している子はほとんどいないと思うので、かぶることはないなと思いまして。

西原さん

フリーナンス

実際に、効果はありましたか?
SNSや事務所のホームページにマスクと白衣を着用している写真を載せることで、ただのアイドルではなく「現役歯科衛生士でもあるアイドル」というブランディングができて、多くの人に知ってもらうきっかけになったと考えています。

西原さん

フリーナンス

グラビアアイドルも、セルフブランディングが大切な時代なんですね。
昔は事務所が売ってくれるのを待つしかなかったと思うんですが、今はSNSでどんどん自分で発信・営業することができます。そのためにも事務所からは口酸っぱく「西原愛夏と検索した時に、目立つハッシュタグを作れ」と言われました。今私の名前を検索すると「西原愛夏 歯科衛生士」「西原愛夏 歯科」と最初に出るんです。あと「歯科衛生士 芸能人」で検索すると私の写真もたくさん出てきます(笑)。これに気付いたときは、ちょっとガッツポーズしましたね。

西原さん

フリーナンス

そんな努力のかいあって貧乏時代を脱したとはいえ、会社員のように安定収入があるわけではないことに不安は感じませんか?
タレント業と歯科衛生士の仕事と二足の草鞋が私にはあるので「何とかなるだろう」という謎の自信があります(笑)。

西原さん

フリーナンス

その自信がどこから出ているか、ぜひ知りたいです!
歯科衛生士の資格が思わぬ形でアイドル活動にも好影響を与えたそう
そうですね……。周りの人に恵まれているというのはあるかもしれません。周りのサポートのおかげで、アイドル活動と歯科衛生士の仕事を続けることができていると思います。

西原さん

フリーナンス

周りの人がサポートしてくれる、その理由って何かあると思いますか?
自分のやりたいことは、どんどん口に出すからかもしれないです。口に出すのは大事だな、と本当に思います。私は毎年、1年の始まりに「この1年間でやりたいこと」を細かく書き出すようにしているんです。「この番組に出たい」とか「この雑誌に出たい」とか。

西原さん

フリーナンス

頭でイメージするだけでなく、紙に書き出すんですね。
そうなんです。書くと自分の記憶に残るから、人にもどんどん話すんですよ。そうすると、その人がそういう仕事を振ってくれることも。書き出したり、人に話したり、具体的に外に出していくことって大事なのかもしれないです。

西原さん

お金よりも「何をやりたいか」を優先。苦労は投資と考える

私はやらずに後悔するのが一番イヤなので、やってみることが大切だと考えています。お金がなくても、まずチャレンジしてみる。本気でやったら結果が必ずついてくると信じているので。本当にやりたいことなら、きっと自分自身が何とかするだろうって。

西原さん

フリーナンス

ポジティブですね!
私がアイドルになったばかりの高校生の頃だって、全然お金にならなかったですよ(笑)。撮影会の仕事が多かったんですが、6時間の撮影会だと拘束時間が9時間くらいになるんですが、どれだけファンの方が集まってくれてもギャラが5千円とか。あと、仕事をしてすぐにギャラをもらえるわけではなくて、数か月後の支払いになるので、収入が0円の月だってありました。

西原さん

フリーナンス

それでも、続けてきたわけですね。
「アイドルになる!」って本気でしたから。フリーランスって将来やお金のことで不安になることもあるかもしれませんが、どうやったらお金が稼げるんだろうと考える前に、まず自分が「やりたい」という気持ちを優先して動いてみることが大事なのではないでしょうか。やりたいことがやれるようになったら、自然とお金もついてくると信じて。「今の苦労は未来への投資!」です。

西原さん

フリーナンス

ありがとうございました!
profile
西原愛夏(にしはらまなか)1995年生まれ、山形県出身。中学生の時に原宿でスカウトされ、高校生でアイドルデビュー。高校卒業後は専門学校に入学して歯科衛生士の資格を取得し、その後にアイドル活動を再開。現在は現役歯科衛生士&グラビアアイドルの二足の草鞋を履く。

取材場所:加賀屋(神楽坂店)
企画:木村タカヒロ 取材・文:大西孝之 撮影:伊藤健二郎