FREENANCE MAG

「なりたい自分」になる ― ラッパーRude-αの決断、その想い

Rude-α

ラッパーのRude-αさんは去る10月1日、2019年5月のメジャーデビュー以来在籍してきたソニーミュージックを離れ、フリーランスになったと発表しました。

《忙しい日々の中で感情をごまかすことに慣れ、自分自身でも気づかないモヤがあり、楽しませる方の僕が楽しみ方を忘れてしまっていたのかもしれません》

《売れる、売れない、誰かの意見、常識、何かに左右されるのではなくRude-αの本質は1人でも多くの人を光で照らすことだと思い今回の決断をしました》

Rude-α(@5leep3alker)Instagram

6月にシングルを発表したばかりだったので少し驚きましたが、SNSに記された独立の弁は、メジャーデビュー前からRudeさんのラップと歌に耳を傾け、何度も話し、ライブにも足を運んできた筆者には、彼らしいなと納得のいくものでした。ファンのみなさんもきっと同じだと思います。

新たな門出を祝福する気持ちを込め、東京から拠点を移した故郷・沖縄とリモートで結んで、独立後の第一声を語ってもらいました。

profile
Rude-α(ルードアルファ)
1997年、沖縄県生まれ。2014年『第6回全国高校生ラップ選手権』に出場し準優勝。2018年2月、上京後初のEP『20(Nijyu)』をリリースし、iTunesヒップホップアルバムチャートで初登場1位を獲得。2019年5月にはEP『22(Nijyuni)』でメジャーデビュー。同年7月からはABEMAの恋愛リアリティーショー『オオカミちゃんには騙されない』に出演し注目を集める。2021年は「Paradise」(アニメ『SK∞ エスケーエイト』オープニングテーマ)、「Beautiful Day」(「セゾンカード」ラジオCMソング)、「情熱の詩」(琉球朝日放送『2021速報!!めざせ甲子園!』テーマ曲)をリリース、10月に独立を発表した。
https://twitter.com/5leep3alker
https://www.instagram.com/5leep3alker/

コロナ禍で気づいた「違和感」

Rude-α

あらためて独立の経緯を教えてください。

きっかけは今年の3月にコロナに感染したことでした。無症状だったんですけど、予定してたイベントに出れなくなって。ファンのみんなに自分の言葉で説明したかったし、コロナ禍に思うこともたくさんあったんですけど、SNSで発信しようとしたら「説明は会社でするから、何も言わないで」って言われたんです。それがモヤモヤのし始めでした。組織に属してたら従わなきゃいけないこともあるのはもちろんわかってますけど、俺は自分の言いたいことを言えない大人になっちゃってるんじゃないか?って。

その前段階の話として、去年の夏ぐらいから、出す曲出す曲にすべてタイアップをつけていただいてたんです。ありがたいことですし、どの曲も一生懸命作りましたけど、どこかに誰かの目を気にした部分があるようにも感じていて。やりたいことと大人の意見のバランスを取りながらやってきたつもりですけど、正直、ちょっと自分をごまかしてた部分があったと思います。

コロナ感染がきっかけになって、ずっと感じていた矛盾やストレスが噴出してしまったんですね。

これまではそういう違和感もライブにぶつけてきたんですけど、ツアーも中止になって、自分もコロナに感染して……と、いろんなことが全部重なってしまって。子供たちを導く大人として、人の心のことや社会問題にももっと声を上げていくべきなのに、炎上を恐れて黙ってるのは自分の生き方に反するなと思ったんです。誰かの目を気にして音楽したくない、自分がやりたいことをやって文句言われるならそれでいい、っていう気持ちが芽生えてきて、話し合いもしたんですけど、うまくいかなくて。一回きりの人生だし、好きなことをやろう、自分の思ったように生きたいと思って、一歩踏み出した感じです。

あと、同世代の友達が『ミュージックステーション』に出てるのを見て食らったのもあります。「こいつらは好きな音楽をやって『Mステ』に出てるのに、俺は何をしてるんだろう」って。自分のやりたい音楽がわからなくなってしまったんですよね。

「自分の心」が向いている方へ行くしかない

無理をして続けてもお互いによくないし、よかったと思いますよ。

メジャーで過ごした時間はめちゃくちゃ楽しかったんですよ。すごい景色も見せてもらえましたし、いろんな人にお世話になったし、感謝はめちゃくちゃしてます。ただ、メジャーでやることだけが音楽じゃないんで。少なくとも俺は、ひとりでも多くの人間に光を与えるのが音楽だと思ってるし、ムカつくことがあったらその気持ちをぶつけるのが音楽だと思ってるし、人を動かせるのが音楽だと思ってます。それがわかったんで、これからまたぶちかまします。

Rudeさんの決断に音楽仲間やお友達はどう言っていますか?

一緒に曲を作ってたプロデューサーさんやミュージシャンのみんなは祝福してくれてます。地元の先輩後輩や友達は心配して「大丈夫か?」って言いますけど、「平気平気。余裕でメシ食えるよ」って答えたら、みんな「すごいな!」って驚いてますね(笑)。

選択をしなきゃいけないときって誰の人生にも絶対あるじゃないですか。俺はたとえ非難される道であったとしても、自分の心が向いてるところへ行くしかないと思ってるんですよ。その意味では、まわりに少しでもいい影響を与えられたのかなって。

Rude-α

ソニーに対して思うところはありますけど、ソニーの人たちも俺に対して思ってることはいっぱいあるはずです。俺のなかでは、感謝の気持ちも込めて、もっとデカいことやってやろうって気持ちです。それが一番の恩返しかなって思ってるんで。音に返すって書いて「音返(おんがえ)し」みたいな(笑)。

《少し先の話ではありますが、来年の4月1日予定でアルバムをリリースします》と書いていましたよね。

やめることになったとき、迷ったんですけど動き方が変わってくるから絶対に言わんといけんなと思って、SNSで発表をしたんですよ。そのときに思いつきで「4月1日にアルバム出します」みたいなこと書いたら、Yahoo!ニュースに取り上げられたんです(笑)。「やべえ、本当に4月1日までにアルバム作らんといけんじゃん」ってなって、焦って山梨のプロデューサーさんの家に行って、合宿みたいにして7曲作りました。

さすがの有言実行ぶりですね。

おととい地元で主催イベントやったんですよ。友達がハコやってて、2週間前に「30日空いてるからイベント打てば?」ってノリで言われて、そこから演者を集めてフライヤーも作って10日前に撒いて、400人ぐらい入りました。バックDJしてくれてたISSEIくんとは明日、札幌で一緒にライブします。独立を発表してからブッキングの連絡もめちゃくちゃ増えてるし、いい感じで動けてますね。


今すぐ無料登録
会費ずっと
0