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FREENANCEが『FaaS』構想の第一弾として「Lancers」との連携を発表。また一つ増えたフリーランスの「新しい選択肢」

FREENANCE

FREENANCEが掲げる『FaaS(ファーッス)構想 』()の第一弾として、フリーランス115万人が登録するフリーランス・タレント・プラットフォーム「Lancers」との連携を発表。Lancersのユーザーは、Lancersマイページ上からファクタリングサービス「即日払い」をシームレスに利用できる環境が実現しました。

今回はランサーズ株式会社 執行役員オンラインマッチング事業担当・上野諒一氏とFREENANCE事業責任者・次松武大氏に、連携の背景とそれによってもたらされる変化についてインタビューしました。

※API、OEM、ASPによって「FREENANCE」の機能を外部サービスへ提供する構想

以前から感じていた相性の良さ。API開発で実現した提携

上野さん

今回、晴れて連携をさせてもらうことになりましたけど、もちろんFREENANCEのことは以前から知っていて、私たちと同じようにフリーランスで働く人をターゲットにしていたので、目線や志を同じくしているサービスだと思っていました。だから、今回の連携の前からいろんなお話はさせてもらっていましたよね。
上野諒一
ランサーズ株式会社 執行役員オンラインマッチング事業担当・上野諒一さん
そうですね。Lancersはフリーランスの方々が利用している日本最大級の仕事のマッチングサービスの1つですから、私たちも何らかの形で連携したいと考えていました。最初に対応してもらったのは確か……。

次松

上野さん

銀行口座の件ですよね(笑)。
そうでした。FREENANCEの登録者には「フリーナンス口座」を発行しているのですが、当時は口座名の末尾に「/gmocn」と付く仕様だったんです。それをLancersの報酬受取口座として使おうとすると、「/(スラッシュ)」がエラーになってしまって。確かに普段は「/」ってあんまり使わないですしね(笑)。その問題を解決するために対応していただいたのが、最初でした。

次松

次松武大
FREENANCE事業責任者・次松武大

上野さん

そのときに、明確にユーザーの重なりがあるんですね、という話をしましたね。
はい。そうやってつながりができて、Lancersの登録者向けにメルマガを出させてもらったら非常にコンバージョン率が高く、われわれもLancersとFREENANCEの相性の良さを感じました。実際、FREENANCEのユーザーに「連携してほしいサービス」というテーマでアンケートをとると、必ずランサーズさんがトップでした。

次松

上野さん

今回の連携の一番のメリットは支払いサイトを即日化できるという点ですが、これを求めているユーザーはすごく多かったです。Lancersの支払いサイトは15日と比較的短いのですが、やはり即日化を望む声は大きかったので、いろいろな会社と連携の話はしていました。その中でFREENANCEを選んだ決め手になったのは、APIが整っている点でした。
実を言うと、今回が2度目のトライなんですよね。1年ほど前に連携を試みたときはAPIの準備が整っていなくて、最後は人の手で作業する形でのご提案でした。それだとミスが生じる可能性もあるし、人件費の問題もあります。そこで弊社も、本格的にAPIの開発に踏み切ったわけです。準備を整えて、もう一度こちらからお声がけをしたんですよね。「整えて」というか、話を持ち掛けてから作りこんだような感じでしたけど(笑)。

次松

チャンスにもピンチにも生きる「新しい選択肢」に

上野さん

リリースしてからまだ1カ月程度ですが、順調に利用者は増えています。今の感じを見ていると、Lancersユーザーの一定割合が使ってくれそうです。SNSなどでも「ついにFREENANCEと連携してくれたか!」といった好意的な意見がもらえています。
それは嬉しいですね。

次松

上野さん

新しいサービスを出すと、否定的にとらえる人もいるんですが、今回の連携に関してはそれがほとんどないんです。即日払いを利用するには手数料がかかりますが、それが嫌な人は利用しなければいいわけですから。新しい選択肢が増えただけで、損をする人がいないんですよ。
FREENANCE byGMO『FaaS(ファーッス)構想 』
こちらとしても、即日払いを使ってくださるLancersのユーザーさんが日々積みあがっているので、「熱いな」と思っています。Lancers経由でFREENANCEに新規会員登録してくださる方も毎日増えていますよ。

次松

上野さん

良かったです!
私たちがよく言っているのが、FREENANCEは「チャンスにも、ピンチにも」使っていただきたいということなんです。例えば、すごく大きな仕事が取れそうだけど、その仕事は3カ月にわたるプロジェクトで、報酬を受け取れるのも3カ月先になるとします。それまで収入ゼロとなるとフリーランスの人はしんどいですよね。そういうときに、すでに終わった仕事を現金化して軍資金にすることで、新しい大きな仕事にチャレンジすることができます。

次松

上野さん

逆にピンチのときというのは、例えば仕事に必要な機材を壊してしまったときなどですよね。機材を修理したり新調したりしたいけど手持ちのお金がないから、15日先の入金を待たないといけない、その間は新しい仕事を受けられない。そうなった場合に即日払いを使えば、すぐに仕事を再開できる。
はい、その通りだと思います。

次松

次松武大 上野諒一

上野さん

そういう意味では、FREENANCEは「個人の働き方の選択肢を増やしていきたい」というわれわれの考え方にすごくマッチしています。次松さんがいうようなポジティブな使い方はもちろんですし、万が一ピンチを迎えてしまったときにも「いざというときのバックアップ」みたいな認識で、選択肢として持ってもらえることがいいですよね。
そもそも会社側には翌月末に支払う合理性がありますが、働く側にはそれがあまりないんですよ。だから「月末まで支払いを待つこともできるけど、すぐにもらってもいいよね」というのが、フリーランスにとって当たり前になるといいですよね。FREENANCEは、そのための新しい選択肢の一つになれればと思います。そして、今回の連携によってより多くのフリーランスにその選択肢を提供できるようになったことは、とても嬉しい変化だと思います。

次松

コロナ禍の今はチャンス。啓発とインフラでフリーランスを支える

上野さん

今、コロナの問題で世の中が大きく変わっています。「フリーランスにしかない自由さもあるが、フリーランスにはきつい部分もある」という声も一部から聞きますが、会社員だって、会社が倒れたら大変なことになります。でもフリーランスは、例えば10社と取引があれば、1社との取引がなくなっても持ちこたえられるという安定感もあるんですよね。
ここ最近、御社の案件数はどうですか?

次松

上野さん

実はコロナ以降、弊社の案件数は増えているんです。オンラインで働くのが当たり前になってきているせいかもしれないですね。そういう時流の中で、会社員とは異なるリスクをバックアップできるFREENANCEとの連携が実現したことは、大きな意味があると感じています。
次松武大 上野諒一
こういう状況下で数字が伸びているのは、Lancersというサービスが時流に合っていたからでしょうね。われわれもフリーランス向けの所得保障保険「あんしん補償プラス」をリリースするなど、コロナ問題としっかり向き合って運営していたので、コロナ下でも信頼されるサービスになっているという手応えは感じています。

次松

上野さん

私たちの一番の役割は、フリーランスという働き方を世の中に知ってもらって、より多くの企業がフリーランスに仕事を発注してくれるようにすることだと思っているんです。コロナによってオンラインで仕事をする機会が急増しているタイミングなので、少しでも多くの企業に向き合って、オンラインで仕事を受発注する形を当たり前にしていきたいです。
なるほど。私たちはそんなLancersの一歩後ろで、インフラ的な活躍をしたいと思っているんです。Lancersで仕事をする人たちを、即日払いや保険などで下から支えるというか。

次松

上野さん

ありがとうございます。7年前にLancersに参画したときは、フリーランスという働き方はノーマルとは言えないポジションにいました。でも、世の中の認識は変わってきていますよね。それも、割と正しい方向に。今回の連携のような施策によって、いろいろな課題を乗り越えていって、フリーランスの人がより働きやすい社会にって言ったら大げさかもしれないですけど、貢献できればいいなと思っています。
profile
上野諒一(うえの りょういち)
2014年よりランサーズに新卒として入社し、エンジニアとしてキャリアをスタート。プロダクト企画、機能開発、新規事業の立ち上げ等に従事。2017年よりLancersTOP(現ランサーズエージェンシー株式会社)の立ち上げをプロダクト責任者として携わる。2018年より仕事マッチングプラットフォーム「Lancers」の事業責任者として、オンラインマッチング事業部長を務める。2020年5月より最年少で執行役員に就任。北海道大学在学中にジョインした経緯から、社内では今でも北海道出身と間違えられる。
趣味は自転車旅行と枕投げ。休日は枕投げ(競技)の全国大会優勝を目指し、トレーニングを欠かさない。
profile
次松武大(つぎまつ たけひろ)
大学でフランス文学、大学院で情報通信を学んだ後、映像作家(見習い)としてヨーロッパを中心に活動。2006年、フランスからの帰国後に伍福星ネットワーク(現・GMOクリエイターズネットワーク)に入社。ウェブコンテンツ編集者として多くのヒット企画・マンガ連載などを立ち上げた。2018年にフリーランスに特化した「お金と保険」のサービス、FREENANCE byGMOを開始、事業責任者に。趣味は「地図上でもわかるレベルの距離を人力で移動すること」。2020年夏は6日間、野営しながら知床半島をカヤックで一周した。
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日本初のフリーランス向けファクタリングサービス
「FREENANCE即日払い」

FREENANCE会員(会員登録は無料)になると、手持ちの請求書を最短即日中に現金化できる、2018年に誕生した日本初のフリーランス向けファクタリングサービス「即日払い」を利用できます。
会員登録自体は通常1時間以内で完了。会員登録を申し込んだその日に即日払いを利用することも可能です。
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