どうも。
最近やたらと「ローンチ」って言葉が耳に入ってくるんですよね。
で、「ローンチ」って聞くとなぜか一瞬頭に「ローソン」がよぎるなあって。空目しちゃいますよね?ね?うん。
まあ、それは置いといて。
勿論、ローンチの意味は知らなかったんですよ。
で、調べてみると、「開放する、発表する」的な意味があると。
似たような単語に「リリース」があると。
知ってる!リリースは知ってる!
てか、それならリリースで良いじゃん!なによ、ローンチ、アナタどこから来たのよ!と思って調べると、
世に開放する際の製品の「完成度」だったり、製品の「媒体」によって使い分けてほしいと。
えぇ……!ムッッッッズ!
とか思いながら更に調べると、
似たような単語に「カットオーバー」があると。
なによ、カットオーバー、アナタどこから来たのよ!
と思って調べると、
似たような単語に「キックオフ」があると。
……サッカーかよ!
そうだよ!サッカーだよ!
……ふぅ。(ため息)
以上、突然の迷宮ビジネス用語探訪でした。
それでは今回も楽しく参りましょう。
鳥のように自由に空を飛び……とまではいかなかった
裸一貫で会社を飛び出た天真みちる(前話参照)。
世間で言うところの脱サラをし、いよいよフリーランスとしての第一歩を踏み出した…………と言いたいところだが、実際は少し違っていた。
結論から言うと、会社を完全に退職したわけではなく、「業務提携」というカタチで契約を結び直したのだ。そこまでの経緯をかいつまんで説明すると、
①退職したい旨を上司へ相談
②上司、退職ではなく業務提携を勧める
③天真、上司の提案通り、業務提携させてくれと社長へ
④社長、受諾
①~④まで、割とテンポ良く進んでいった。
だが……これは、そもそも社長と私の関係が「友人だったから」ということが大きい。
普通に私のことを知らぬ存ぜぬの雇い主様とだったら、絶対にこんなにスムーズにはいかなかったということは重々承知している……。(その節は大変お世話になりました……)
ほんでもって、これまた大変お恥ずかしい事なのだが、正直、「業務提携」の意味もよくわかっていないままの契約更新だった。
かろうじてわかったのは、これまでサラリーマンとして会社で担当していた案件を、フリーランスになっても何件かそのまま担当する、ということだった。
こちらとしては、鳥のように解き放たれて光目指し夜空飛び立ったわけだけれども、さすがに今抱えている案件をすべて解き放って飛びたったとしたら、上司の抱えている案件が飽和状態に達してまう!という、「どの立場で誰の心配してんねん」という気持ちでいたので、引き続き担当できるのならそれが一番良いと思った。
そんなこんなで業務提携として丸く(?)治まり、諸々の手続きを何とか済ませた。
……「何とか」という騒ぎじゃすまなかったので、内訳を。
というのも、フリーランスになるための手続きまでは順調に進んだのだが、私の場合、「業務委託」として完全に会社と離れるわけではなかったため、
契約書に捺印し(なついんって読むんだ……ということを知り)、健康保険を国民健康保険へ戻し、捺印し、会社から支給されたパソコンや備品をお返しし、新たなパソコンを買い、現在進行形の案件の引き継ぎについて説明し、その他、ありとあらゆる届出に捺印を……。
とにかく手続きが多い!多すぎるんじゃ!
次から次へと来る手続きの応酬に発狂しそうになるのをグッと堪えながら「何とか」済ませたのだった。
その後、自分のデスク回りを片付け(ドラマとかで良く見る、色々あって会社を去ることになった主人公が段ボールにしんしんと仕舞っていくのを一人で世界観に入り込みながらやった)、すべての作業を済ませた。
そんなこんなでサラリーマンとしては最後の出社の日が来た。
音楽学校時代を含めて15年間在団していた宝塚歌劇団を卒業し、就職しサラリーマンになり、プロデューサーという役職を与えられてから約7ヶ月。期間で見れば、前職からは考えられない程あっという間の出来事だった。
「短ぇ夢だったなァ……」
今後もさまざまな案件でお世話になるので、挨拶なども特になかったのだが、最後に社長から、「プロデューサーよりもクリエイティブの方が向いているので、今後はその技術を伸ばした方が良いと思う」と、アドバイスをもらった。
その日の帰り道……なんとも言えない気持ちが身を包んでいった。
「プロデューサーよりもクリエイティブが向いている」
そっか。私は、プロデューサーよりもクリエイティブが向いているんだ……。
そっかそっか……
……ちょっと待ってくれ。
私は、私は……。
そもそもプロデューサーがどんなもんなのか未だによくわかっちゃいねぇ……
イベントの企画と大まかなスケジュールと座組を考えたよ、あとは頑張ってね。がプロデューサー?
自分は今までしてきたことは、既に動き出したプロジェクトの現場監督のような立場が多かった気がする。
「結局……プロデューサーってなんだったんや……」
その問いの答えは見つけられないまま、私のサラリーマン人生は終焉を迎えてしまったのであった。